
クリヤー塗料とは、
- 顔料を含まないこと
- コーティング(保護)としての機能に特化していること
- 色がついておらず透明なこと
クリアー塗料の特徴
外壁塗装でよく見る色が着いた塗料には顔料という成分が含まれており、この顔料によって様々な色を表現することができますが、クリヤー塗料にはこの色を表現するための顔料が含まれていません。
クリヤー塗料が透明であるため、
- ストーン調(石材調)
- タイル調
- レンガ調
などのデザインが施されたサイディングボードの上から塗装しても、模様や目地を塗りつぶしてしまわないため、デザインを残したまま表面を保護することができます。
クリアー塗料のメリット
外壁のデザインを残しつつ表面を保護できるという点以外にもクリヤー塗料には様々なメリットがあります。
外壁にツヤを出すことができる
クリヤー塗料でサイディングボードの外壁や屋根を塗装すると、明るくツヤのある保護膜を作ることできます。
ツヤがある外壁や屋根は新しく見えますし、汚れがつきにくいというメリットもあります。
チョーキング現象が発生しない
チョーキング現象とは、外壁塗装を行ってから数年から経った時に発生す劣化現象の一つで、塗膜表面に白い粉が発生し、触ると手に白い粉がつく現象のこと。。
外壁表面に現れる白い粉の原因は塗料に含まれる顔料で、塗料の分子同士の結合力が失われることによって、顔料がチョークの粉のように白い粉になって外壁表面に現れるようになるのです。
クリヤー塗料には色を付けるための顔料がそもそも含まれていないため、塗料が劣化してもチョーキング現象が起こらず、誤って外壁に触れたとしても洋服やカバンが白く汚れてしまうことがありません。
ただし、チョーキング現象は外壁の劣化具合を示すサインであり、塗装時期を簡単に確認できる方法でもあるので、クリアー塗料で塗装する場合は、塗装後も定期的に外壁塗装業者に点検してもらうなどで塗装時期を判断するようにしましょう。
クリヤー塗料は塗装回数が少ない
高圧洗浄
下地処理
塗装
の順で行われますが、クリヤー塗料は塗料を塗る回数が色のついた塗料よりも少なく済むという特徴があります
色のついた塗料を塗装する時は、下塗り→中塗り→上塗りの計3回の重ね塗りが行われますが、クリヤー塗料は1層目を塗り、その1層目が乾燥したら、同じクリヤー塗料で2層目を塗って計2回の塗装で完成です。
クリアー塗料の種類
外壁塗装用の塗料は、
- アクリル樹脂塗料
- ウレタン樹脂塗料
- シリコン樹脂塗料(アクリルシリコン塗料)
- フッ素樹脂塗料
クリヤー塗料に含まれる樹脂成分の違いは、塗料の耐久性や施工費用に影響しますので、業者からの見積もりにどの樹脂成分が含まれたクリヤー塗料であるかを確認し、もし書かれていないのであれば問い合わせておきましょう。
上記の樹脂成分以外にも、シリコン変性樹脂塗料クリヤーや、無機コーティングクリヤー塗料、フッ素樹脂よりさらに耐久性が高いものなどがあります。
クリヤー塗料を弾く外壁には使用できない
光触媒機能(日光で汚れを浮かせる)や親水性機能(雨水で汚れを流れ落とす)がついた塗料で塗装を行った外壁は、クリヤー塗料を塗装しても弾いて剥がれなどの施工不良の原因となるため、クリヤー塗料による塗装は適していません。
また、表面が比較的つるつるしている金属系サイディングも、サイディング下地との密着性が悪くなるため、クリヤー塗料が使用できないことがあります。
その他にも
- 無機コーティング塗料
- 無機塗料
- フッ素樹脂クリヤー塗装が塗装されている外壁
- 表面がコーティングされていない窯業系サイディング材
などは、施工を控えるよう注意書きされているクリヤー塗料もあります。
以上の注意点は外壁塗装業者であれば当然知っている知識ではありますが、知識が乏しい業者だと知らずに施工して後から施工不良が起こる場合もあります。
最後に。。。。。
クリヤー塗料は外壁にきれいなツヤを持たせ、親水性やUVカット機能などで強力に保護することができるため好んで選ぶ方も多い塗料です。
しかし、外壁によってはクリヤー塗料ではなく、色付きの塗料で保護した方が見栄えがよくなることがあったり、クリヤー塗料と相性が悪かったりすることもあるなど、すべての外壁の塗装に適している塗料というわけではありません。
クリヤー塗料を選択する前に、ご自身の外壁に施工すべきかどうか、EXWALLに現地調査を行ってもらいましょう!!!
株式会社EXWALL
